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漬け物製作記

美味しい漬け物を漬けています

京本大我、「スーベニア」~騒音の歌姫~ を経て

「スーベニア」~騒音の歌姫~ 観劇を経て

 

「スーベニアに京本大我が出演します」というメールが来たとき、本当に嬉しかったしびっくりした。一部表記に気に入らない点もあったけど()とにかく外部のミュージカルにまた起用して貰えたことが嬉しかったです。

が、しかし程なくして他のキャストが発表されて、するとなんだか不思議な感じが…。

先に発表されたのが大我だったから普通に同世代の若手が来るのかと思ってました。主演の三田さんはそういう役だからまだしも、大我以外のキャストが軒並み30代。ふと脳裏によぎってしまったのは、この発表があった1月ごろ…その直前に生放送でジャニーズ界を騒がせた人でした。

実際の真相なんてきっと分かりませんが、もともとストプレ作品だったとか、作曲家さんが急遽一気に曲を書き下ろしたと言っていたりとか、共演者の方を見てみると、とか…(笑)

でもそんなことは決まってしまったら仕方が無い、やるしかないんです。むしろ、様々な条件をクリアしてこのスーベニアという作品に京本大我を起用してくれたんだから、そこを任されたこと自体がやっぱり嬉しかったです。

 

そしてもうひとつの不安はやはり三田さんの前回の作品があまり評判が良くなかったことです。って言っても私はファウストを観ていないので実際はそれがどんなものだったのかは分からなかったのですが、脚本家の方が違うらしいと聞いたので、少しは救われましたが、変に身構えてしまって始まるまでドキドキでした(笑)

そんなわけもあって、作品全体としての期待値はかなり低めで臨んでしまったのですが、こんなに素晴らしい思い出になる作品だとは思ってもいませんでした。

 

 

・初日~序盤、惨劇の2公演目、あの人の観劇

そして、迎えたシアターコクーンでの初日公演。やべえな、こりゃエリザベート並に結構ドキドキしてるぞ…と思いながら観ました。

正直な初見の感想は「思ってたより面白い、割と通えるかもしれない…(笑)」でした。

千秋楽を終えた今思い起こしてみれば、そりゃ確かに全然100まで達してないような初日だったかもしれませんが、なんせもっと酷いものを想定していただけに「全然大丈夫じゃん!歌もダンスもあるし!」って感じでした。

こういったジャニーズ斡旋の外部舞台の特徴なのかもしれませんが、大我が与えられたホフマン・デュークという役も含め全ての人物がとにかく台詞の量が凄まじくて、台詞芸の印象がありましたが、その長台詞もそつなくこなしていました。1回噛んだだけどね!でも初日は美香さん以外の全キャストが1回ずつ噛んでた記憶があります(笑)

 

大我に関して言えば、直前までドラマの撮影やジャニワの公演が続いていた少ない時間の中であの長台詞と歌とダンスを叩き込んだんだから、やっぱり凄いなという気持ちで初日を終えました。

が、しかし…

悲劇は二日目の昼公演に起きました。

忘れもしない、二日目の昼公演。冒頭の夜の女王のアリアのシーンで三田さんが台詞をすっ飛ばしたんですよね…。事件の瞬間は、まだ1公演しか見ていなかった私は流れを覚えていなかったので「ん?」と思ったんですが、三田さんが台詞を途中で切ってしまい、ミーシャ菊地さんが下手から上手に移動しても続きが出てこないのでキャスト全員の頭に「?」が…(笑)

で、みなさんじわじわと状況に気付き始めます。多分三田さんも気付いたんですよね、でも一度止まってしまった舞台はシーンとした空気が流れ…その流れを切ったのがミーシャでした「大丈夫ですかジェンキンスさん、気分が優れないように見えます。一度お部屋にお戻りしましょうか?」と、最大限自然な流れで一旦2人で袖に捌けていきます。そして残されてしまったのはコスメとタイラー(笑)でもこのタイミングで二人に場を任せてとりあえず捌ける選択を取った美香さんの判断力と度胸、凄いと思います。

そしてここからオレさんと池田さんの2人によるガチ即興アドリブが始まったわけですが……もう!怖くて怖くて!ほんと観てられなかった!www観てるこっちも冷や汗がやばくて、耳を塞ぐわけにはいかないので声は聞いてましたが目は閉じてましたw

聞こえてくる2人の声と緊張感はきっと一生忘れられないスーベニアになったことでしょう…(笑)何喋ってたかな、と思い出してみると。「それにしても本当に凄いピアノだな」とか「そりゃあ石油王の遺産だからな!」とか「今の安月給のアルバイトとは比べ物にならないくらいもらえるかな」とか「俺もこんなピアノ買えるようになるかな」とか「ちゃんとやれば大丈夫さ」とか。「なあもう一回ひかせて貰っても良いかな?」と言ってオレさんが即興でピアノ弾き始めたときは震えました。芸は身を助ける。

しばらくして、段取りを決めた三田さんと美香さんが戻ってきて何とか立て直しましたが、今思えば逆にめんたまかっ開いて観ておけば良かったのかもしれないです。

幸いこのシーン、まだデュークはまだ浄水器を売りに来ていないので舞台上にはいなかったのですが、この状況を捌かなくてはいけない羽目になってたらどうなっていたかと思うと今でも恐ろしいです。出来るのかな、でも出来なきゃいけないんですよねきっと。袖でどんな思いでこのシーンを見ていたのか、大我に聞いてみたいです。

ここ数年のジャニーズ舞台でよくやってる茶番のようなショーマストゴーオンよりも、何百倍もショーマストゴーオンを肌で感じた公演でした(笑)

 

そしてこの次の夜公演では、大我にとって大事な大事なJr.メンバー仲間の安井謙太郎くんが観劇に来てくれました。最速で、誰にも何も言われず自分でも何も言わず、ひとりで観に来てくれました。とても嬉しかったです。

観に行く前に連絡を取ったのかどうか、楽屋で会ったのかどうか、何か挨拶や会話でもしたのか、そんなことは私には知り得ませんが、ひとりで観劇している安井くんはとてもスマートで格好良かったです。ジャケットを翻して肩にかけながら歩く姿はザ・ジャニーズでしたが(笑)

 

 

・”京本大我のおトークショー”

いまでは恒例となったその京本大我おトークショー」もこの公演から始まりました。

今となっては本人がそういうキャラ付も含めて人気があるのを分かってやってると思うので仕方がないんですが、本当はあんまり自分でバカバカ言ってほしくないんですよね。だって カーテンコールでの挨拶も含めて、本当にバカだったらあんなに立派にこなせないと思うんです。

凛々しい立ち姿と明瞭な声、カテコ挨拶は本当に大好きでした。

ま、おトークショーは楽しいので全然良いんですけどね!根っこの部分でちょっと抜けてるところがあるのは事実なので(笑)

 

ストーリーソングステラーの方とのおトークショーは何度も楽しい時間を過ごさせてもらいましたが、特に楽しかったのはやはり最初の新妻聖子さんとゴスペラーズのみなさん!

 

新妻さんの時はとにかく大我も緊張しているようで、緊張からか逆にペラペラペラペラよく喋る。しかもどういうスタンスでこのコーナーを進めたら良いのか大我もまだ手探りだったため新妻さんから逆に質問されてしまって、司会とゲストの立場が逆転したり。でも新妻さんが凄く優しく話してくれて最初のゲストが新妻さんで良かったなあ、と思いました。

途中から、新妻さんとも仲良しということで、ミーシャ役の菊地美香さんも登場して3人でおトークする形に。呼ばれて出てきた美香さんがパタパタ走って新妻さんの腕にキュっとしがみついた二人で大我を見つめてたときは可愛すぎて禿げそうでした。

大我も大我で、美香さんから「聖子ちゃんは結構ドSの肉食系だよ」と言われたのに対して

「マジですか!逆に燃えますね!!」とぶっぱなしたり、

新妻さんから「客席から見てたら少年のように見えたけど、こうしてみるとちゃんと大人なんですね」と言われたのに対して

「そうなんですよ、ギャップ萌えってやつです」とぶっ飛ばしたり(笑)

そしてそんな大我を見て「あちゃー…(笑)」と頭を抱えて笑う安井くんもセットでみんなまとめて愛おしい。最高の空間でした。

 

そしてゴスペラーズさんがゲストの回。ゴスペラーズさんは人数も多かったのでまず登場するところからみなさんが大我と握手をしてくれたので、握手会みたいになっていて、ぺこぺこしながら「なんか握手会みたい!」とはしゃぐ大我さん(笑)

人数が多いのということもあり、ゴスペラーズのみなさんがたくさん喋ってくれるのでおトークは弾みます。そんなうちに、手越君が大好きな大我は、以前歌番組でゴスペラーズとテゴマスでコラボした「ひとり」が大好きだという話になり、するとなんとゴスペラーズさんが「じゃぁ、ちょっとやってみる?」と!!!

そして舞い上がって慌てる大我に観客から盛大な拍手が。ゴスペラーズさんが「1音出すからやってみよう」とピアノに駆け寄ってポーンと1音……。

 

『愛してるって最近 言わなくなったのは

本当にあなたを 愛し始めたから♪』

 

すすすすすすすすすすすごかった!!!!!!!!!(感動しすぎて語彙力の無さが)

 

大我のリードボーカルに合わせてみなさんがコーラスを入れてくれて、なんだかとんでもない仕上がりになっていました。Aメロだけかと思いきや、みなさんがサビまで導いてくださって、サビまで歌い切ります。

観客も袖から見ているキャストとスタッフも全員が拍手喝采の大盛り上がり。ゴスペラーズの皆さんも「すごいよ!かんぺき!本当に打ち合わせ何にもしてないんですよ!?」と興奮しながら褒めてくれてとて嬉しかったです。

もちろん一番嬉しそうだったのは京本大我本人で、あんなに楽しくてうれしそうな顔久しぶりに見ました。ソロコンサートのようで…「あ、今年のシアタークリエいま終わったな…(笑)」と思いました。

ファンとしてこの機会に立ち会えて本当に良かったです。いつかまた、本当に歌番組で共演することが出来たらどんなに素晴らしいか、その時が来るのを楽しみにしたいです。

 

中川晃教さんとのおトークショーもとても良かったです。あっきーちゃん、大我ちゃん、なんて呼び合ってたりして(笑)

嬉しかったのは中川さんが話の流れで自然に「闇が広がる!」と言い出して大我の手を取って、トートとルドルフの闇が広がるダンスを再現してくれたことですよね!

数々のミュージカルの出演している中川さんにまでちゃんとエリザベートのルドルフやった人だって認識してもらえていたことが嬉しかったです。

なんならこの回でもこのままふたりで「闇が広がる」を熱唱してくれても良かったなあと、今では思います。いつか、いつかね!

 

 

・成長した中盤

シアターコクーンでの公演が中盤に差し掛かると、少人数カンパニーの良さが凄く分かってきました。

最初は少し硬いところがあったカンパニーがどんどん仲良くなっているのが舞台からも伝わってきて、演技に温かさが出てきたんですよね。このころからアドリブなんかも飛び出したりして、大我は「ドギドギとマギマギがこう…」のところを「ドギちゃんとマギちゃんが出会って…」に変えたり、オレノさんは序盤でピアノに触れるシーンを「初恋のよう…!失恋のよう…」と例えたり。

最初のシーンでコーヒー(?)を飲むコスメの「あちっ」が天丼になったり、回を増すごとにどもるセリフがオーバーになっていくのが面白くてたまらなかったです。

そんなコスメの笑わせてくる演技に何度か三田さんが釣られてしまって笑いが止まらなくなってしまう1~2回もありました(笑)ジェンキンスがボケの立場で笑ってはいけない役だと思うんですが、コスメがこけるというかのた打ち回るようにドタバタしてるのでなかなか堪える方も大変だったと思います。

それくらい、オレノさんは毎日毎日笑わせてもらいました。やはり最初は目当ての役者以外のことは性格やキャラをあまり知らないので「ここは笑うところなのか?」と身構えてしまって固くなってたのかもしれません。でも観劇を続けるうちにカンパニー全体に愛着が沸いてきて、いろんなシーンで自然に笑えるようになりました。

演劇の形は色々あるので、これが正解というわけではないのかもしれませんが、普段観ているステージは知っている人ばかりが出ていてお決まりの流れや定番のネタをやることが多いものが多いので、観劇を通して2度目3度目の方が楽しいという舞台が久しぶりでした。

まあ、ジャニーズ舞台は観てる客に助けられすぎなんですよね。金は湯水のように使えますけどね。

 

 

・事実がもとになったストーリーについて

さて、この「スーベニア」~騒音の歌姫~というミュージカル(音楽劇?)ですが

三田さんも仰っていたとおり、実在した人物の話を基にしているというのがとても興味深かったです。

類稀なる奇跡の実話なことには変わりありませんが、作り物の夢物語ではないリアルな人間味がたくさんちりばめられていた気がします。とはいえもちろん舞台として脚色されているので、後付けのキャラクターもいるとは思うんですが(デュークなんてまさにそれ)ジェンキンスとコスメの年月の経過による気持ちの変化を考えるとまた別の感動がありました。

ジェンキンスは果たして自分の音痴に気づいていたのか?

史実の話では、自覚はあったという説もあるようです。この作品の筋立てとしては、基本的には超自信家で超ポジティブで気付いておらず、最後の「アヴェ・マリア」は静かな曲だったから客席の笑い声に気付いてしまった?というようなニュアンスだったように思えます。実際にもカーネギーホールでのコンサートの後、酷評されていた新聞記事を見てショックを受けていたようだ、とかなんとか。あくまでもジェンキンスを知る人たちの証言に基づく、ということらしいのでひとつの仮定ですが。

美香さんもカテコトークで言っていたように、このお話はみんなが出会ってから何十年もの時が流れるお話で、最初はよそよそしかったみんなが最後には家族のようになっています。だから登場人物の心情の変化も繊細で、ひとつひとつのシーンでも変化があるように思えました。

そのなが~いジェンキンスジェンキンスの仲間たちのお話をやるにしては3時間ちょいじゃ尺が足りない気もしましたが…実際公演時間はどんどん伸びて行ってましたしね。少し欲を言うならばセリフや立ち語りをもう少し減らして、デュークやタイラーにも何曲かメインのソロ曲が欲しかったかな。

 

 

・各楽曲について

今回の楽曲はどうやら後から急遽書き下ろされたものが多かったようでしたが、それでも素晴らしい曲が揃っていました。

カテコでも使われていたタイトル曲「スーベニア」

アカペラ版やダンス版があり、物語のキーソングとなっていた「クレイジー・リズム」

デューク・タイラー・ジャニスの「全部君しだい」

ミーシャの「夢をともに」

他にも何曲か既存の曲やオリジナル曲がありましたが、私が一番泣けたのはミーシャの「夢をともに」でした。歌詞が良いんです、そしてこのメロディも菊地さんに歌われるために誕生したんじゃないかってくらい菊地さんのカナリアのような美声と相まって、毎回泣いてました。

デュークも「全部君しだい」は回を増すごとに気持ちと熱がこもってきたみたいで、帝劇のルドルフか!ってくらいの迫力と声量で歌い上げていました。

途中からどの曲も拍手が沸き起こるようになっていて感動したのを覚えています。

いつまでも頭に残っているのは「クレイジー・リズム」と「スーベニア」でした。風呂の途中や寝る前に頭の中に流れてくるんですよね。観すぎなんですよね…(笑)

上記2曲はダンスもガッツリあって、見ていてとても楽しかったです。京本大我はとにかくクレイジーリズムでの腰のスイングが凄かった!ジャズダンスとかスイングみたいなものは普段のステージではあんまり見ないので新鮮だったけど、とにかく似合いすぎてました!

「わたしを 離さない あなたの『魅力』」で指で撃つところね、ここね。最高です。

「クレイジーリズム~ぅ~ぅ~ぅ~ぅ~」の振り向きも、たまらん。振付のことを書くと途端に文章がめちゃくちゃになりますがご了承ください(笑)言葉を知らないんです。

「スーベニア」でもデュークのソロパートの動きは初日と楽じゃかなり違うものになってたんじゃないでしょうか。最初は堅かったのがだんだんとアメリカンなオーバーな動作が増えてきて凄く良くなってました。

 

 

・完成された終盤~大阪公演、京本大我の演技力と成長、副座長挨拶

そして迎えた大阪公演、大千秋楽。

 東京の千秋楽では大我は泣きませんでした。

しかし、大阪の大千秋楽、2幕のジェンキンスとデュークのラストシーン。 

 

デューク「イエスです…(震え声)イエスです…!(震えながら泣きに)イエスイエス……!(顔がぐしゃっと)……イエスです!!(涙でぐしゃぐしゃの笑顔)」

 

俳優・京本大我を見た瞬間でした。

この日の京本大我はきっと一生想い出に残ると思いました。

泣きの演技はいままでも何度もやって来ていましたが、ちゃんと涙を流すっていうのは誰でも出来ることではないと思うんです。

千秋楽だから感極まって泣いてしまったのかもしれませんが、私は「これは計画的に溜めて溜めて、涙を流したんだ。最高の演技だ」と思いました。

こんな演技が出来るようになったのか、と、このシーンのあとの暗転と同時に涙が溢れて止まりませんでした。

そしてそれを裏付けるかの如く、カテコ挨拶では涙ぐむこともなく至ってきっちりしっかりとしてて凛々しくいつも通りの挨拶をして、三田さんのエスコートをこなして。

ひとりの男性として素晴らしい立ち姿でした。

 

最初はどうなるかまったく予想もつかない舞台でしたが、こんなに温かい舞台になるとは思いませんでした。

このスーベニアを通してちゃんと進化(深化)出来た京本大我も本当に凄いことだと思うんです。

シアターコクーンにジャニーズJr.という身でひとりで立ち、座長補佐としての役目をこなしたということは、きっと今後の大我の糧になることを信じています。

 

 

「スーベニア」~騒音の歌姫~

素晴らしい想い出をありがとう!